バーリング加工とは
プレス部品では、バーリング(Burring)加工がよく使用されます。
板材にあらかじめ下穴を加工し、その穴を広げながら周囲を立ち上げる成形方法です。
相手部品との結合や位置決め、内側へのタップ加工など、さまざまな目的で使用されています。
- 相手部品との結合
- 部品の位置決め
- タップ加工に必要な高さの確保

バーリング下穴径の計算
バーリング加工では、最終的な内径と高さに合わせて、加工前の下穴径を決める必要があります。
基本的には、加工前後の材料体積が大きく変わらないという体積保存の考え方を利用できます。
つまり、下穴周辺にあった材料が、成形後の曲げ部と立ち上がった円筒部を形成すると考えます。
しかし実際には、板厚、バーリング高さ、内径、曲げRに加え、成形による板厚減少なども考慮する必要があり、毎回手計算するのは意外と手間がかかります。
- 下穴径
- バーリング内径
- 板厚
- バーリング高さ
- 曲げ半径(R)
- 成形による板厚減少
QDMバーリング寸法計算ツール
この計算を簡単に行えるように、QDMホームページにバーリング寸法計算ツールを作成しました。
下穴径(d)、バーリング内径(D)、板厚(t)、曲げ半径(r)、バーリング高さ(h)などの条件を入力して計算できます。
例えば、
板厚 t = 0.2 mm
バーリング内径 D = 10.5 mm
バーリング高さ h = 3.0 mm
のような条件から、必要な下穴径を計算できます。
毎回計算式を整理する必要がなく、プレス金型設計の初期検討に利用できます。
- 必要な寸法条件を入力して計算
- 下穴径などの寸法を自動計算
- バーリング部の板厚減少を考慮
- プレス金型設計の初期検討に利用

計算結果を使用する際の注意点
QDMの計算ツールは、体積保存を基本とした幾何学的な参考計算です。
実際のバーリング加工では、材料の伸び、加工硬化、穴の拡大量、パンチ形状、クリアランスなども成形性に影響します。
そのため、計算された下穴径が、そのまま実際に成形可能であることを保証するものではありません。
特に下穴径から大きく穴を拡張する場合は、穴周辺に割れが発生する可能性があるため、実際の材料特性や成形条件を含めた確認が必要です。
QDMでは、プレス金型設計やプレス成形解析などの実務経験をもとに、プレス金型設計に利用できる計算ツールを公開しています。
- 計算結果は幾何学的な参考値です。
- 材料特性によって成形性は変化します。
- 大きな穴拡張では割れの確認が必要です。

